健康なヒトのウンチを移植!?
欧米では、「ディフィシル菌感染症」の患者が増え、深刻な社会問題となっています。
ディフィシル菌という悪玉菌が腸内に異常繁殖することにより、全身に様々な不調が現れるという病で、
アメリカでは年間1万人もの人が亡くなっているといわれています。
これに対し、欧米では現在画期的な治療法がはじまっています。
抗生物質などで腸内細菌を一旦すべて殺し、健康な人のウンチを移植して、
腸内細菌をそっくりそのまま入れ替えるという衝撃的なものです。
「便微生物移植」と呼ばれ、すでに一部で臨床が始まっています。
その効果は絶大で、生命維持装置が必要なほどの患者でも、
数日後には普通に生活できるようになるほどだといわれています。
しかし、ここにもリスクが伴います。
便微生物移植を受けたある患者は、ディフィシル菌がいなくなったかわりに、
便の提供者から受け継いだ「太りやすい菌」が定着、繁殖してしまい、
術後半年で20キロも体重が増えてしまったという報告もあるのです。
ですから、そうなる前にもともと自分が持っている腸内細菌のバランスを整えることが大事。
食事や生活習慣を見直して、〝腸内細菌が喜ぶ〟生き方をしてみませんか?